「くだん」の正体
「今まで隠すつもりもなかったんだけど, VuePress は Vue.js を使ったサイト制作ツールです」「どうして今まで言わなかった?」「君が知りたがってたから」「…私が知りたがると教えてくれないのか」「うん」「ひどいやつだな」「勉強させてもらったページはこの 2 つ。なお Node.js のバージョンは v11.10,VuePress のバージョンは 1.0.0-alpha.39 (vuepress@next) になります」
ファイル構成
$ tree -L 4 -a -I ".git|node_modules|dist|docs"
「 tree
コマンドでファイルの一覧表を作ってくれます。便利」「今まで知らなかったのか?」「…」「今までどうやってたんだ?」「…」「まさか手動…」「…これ以上私を辱めるならやめる」「すまん」「だから君に教えたくないんだよ」「ほめればいいんだな。すごい!よく自力で調べたな。偉いぞ」「ふっふっふ。でしょう?」「…」
.
├── .gitignore
├── .nojekyll
├── .vuepress
│ ├── config.js
│ ├── override.styl
│ ├── public
│ │ ├── hero.png
│ │ └── img
│ │ └── favicon.png
│ └── summary.js
├── README.md
├── article
│ ├── 01.md
│ ├── 01.org
│ ├── 02.md
│ ├── 02.org
│ ├── 03.md
│ ├── 03.org
│ ├── 04.md
│ ├── 04.org
│ ├── README.md
│ ├── README.org
│ └── img
│ ├── SS.png
│ └── favicon.png
└── package.json
「私はいくつかファイルを作っちゃったからごちゃごちゃしてるけど, GitBook を使ったことがあるならわかりやすいと思う。README がトップページになるとか,文書は専用のフォルダに入れるとか,markdown を勝手にビルドしてくれるとか,結構似てる」「違うところは?」「 画面の上にあるメニューとか見た目の設定 を GitBook よりも自由に変えられる。それを担当してるのが .vuepress
なので,今回は .vuepress
に入ってるファイルを主に説明します」「おう」「でもその前に README.md だけ」
README.md
「README.md は 2 つあるが,どっちの README.md だ?」「article の上にあるやつ。リポジトリのルートにあるやつって言えばいいのかな?最初にこんなのを書く」「全部必要か?」「1 行目だけあればいいよ。あとはご自由に」
---
home: true
heroImage: /hero.png
actionText: 読む
actionLink: /article/
---
「何が書いてあるか理解するために,一旦 トップページ を見てほしいんだけど」
「 heroImage
を指定するとトップページに画像を表示してくれる。その下の『読む』ボタンとリンク先を actionText
と actionLink
で指定する。なんかかっこいい」「それ以外は README.md の本文なのか?」「そう。あ,画面上のメニューとタイトル名は別。次に説明します」
.vuepress/config.js
「これが設定ファイル。名前のとおり javascript です」「ああ」「今のところ自力で作らないといけない」「…大変だな」「詳しい説明は 公式 にゆずるとして,私がひっかかったところだけ取り上げます」
const summary = require('./summary.js');
module.exports = {
title: 'Git x Magit 編集会議',
description: 'というより VuePress',
locales: {
'/': {
lang: 'ja'
}
},
meta: [
{ charset: 'utf-8' },
{ name: 'viewport', content: 'width=device-width, initial-scale=1' }
],
themeConfig: {
nav: [
{ text: 'ホーム', link: '/' },
{ text: '作品一覧', link: 'https://jamcha-aa.github.io/About/' },
{ text: 'GitHub', link: 'https://github.com/jamcha-aa/magit-meeting/' }
],
sidebar: {
'/article/': summary.genSidebarConfig('目次')
},
search: false,
},
head: [
['link', { rel: 'icon', type: 'image/png', href: '/img/favicon.png' }]
],
base: '/magit-meeting/',
dest: 'docs'
}
「ハイライトついてるだけでかっこいい」「どうだ。私が以前アドバイスした甲斐があっただろう」「どうせなら 君に Feature Request じゃなくて Pull Request してほしいんだけど」「おい,身内用語はやめろ」「ええー,だってここ GitHub だよ?」「『ルー大柴じゃねえか』って言われてもいいのか?」「では要望ではなく修正結果を送ってください」「…なんか,よそよそしいな。内容は同じはずなんだが」「ほら。フィーチャーリクエストとプルリクエストでいいんだよ。あなたからのフィーチャーリクエスト,私からのプルリクエスト」「…なんか,気色悪いな。内容は同じはずなんだが…」「…」
sidebar = 目次
sidebar: {
'/article/': summary.genSidebarConfig('目次')
},
「sidebar は GitBook でいう SUMMARY.md
みたいなもの。本当は config.js
に目次をずらぁーって書かなきゃいけないんだけど,わかりにくくなるので summary.js
という別ファイルにしました。その中身はこんな感じ」
exports.genSidebarConfig = function (title) {
return [
{
title,
collapsable: false,
children: [
'',
'01',
'02',
'03',
'04'
]
}
]
}
「番号の振られていない ''
は何だ?」「 ''
は article 内の README.md のこと。VuePress の使い方を忘れたときのために,このサイトではわざと 1 個目の文書を README.md にしてあります」
「じゃあトップページの『読む』からのリンクが README である必要はないんだな?」「もちろん。そのときは actionLink
の内容が /article/01.html
とかになるから気をつけて」
base = リポジトリ名
base: '/magit-meeting/',
「私は GitHub Pages に公開するから,ここにリポジトリ名を書く」
dest = docs
dest: 'docs'
「ビルドしたファイルをどこに出力するか,ここに書く。GitHub Pages なら docs
でオッケー」
.vuepress/styles/palette.styl
$accentColor = #b27ee2
「stylus にも対応してるから自由にテーマをいじれるらしいんだけど,私は $accentColor
くらいしかいじれないのでこれだけ」
ビルド & デプロイ
「おい,そもそもインストール方法を説明していないじゃないか」「 As Easy As 1, 2, 3 」
vuepress dev
「 vuepress dev
はブラウザにプレビューしてくれる。 config.js
を作ってないときはブラウザ開いて localhost:8080
にアクセスすると見れる」
「config.js を編集した場合は?」
「config.js の base
を編集したら,編集結果を URL にくっつければオーケー。私の場合だと localhost:8080/magit-meeting
とか。ファイルを保存するたびにすぐ反映してくれるから便利」
vuepress build
「 vuepress build
は作ったファイルを公開するときに使う。config.js の dest
で指定した場所に html を出力してくれる。 GitHub リポジトリ側の設定 をしておけばプッシュするだけでオーケー」
評価?
「だいたいこんな感じかな」
「ふむ。君はこれまで GitBook,Docusaurus, VuePress を使ってきたわけだが,それぞれの使い勝手について君なりの評価を聞かせてくれないか?」
「君の性能じゃどれも満足に動かせないと思う」
「…」「ね,落ち込んだ?」「…ああ。かなり,な」「それじゃあ今度からそんな意地悪な質問を私にしないように」「意地悪か?」「そうだよ。知識のない私にソフトの比較させようなんてさ」
「使ってみた感想を求めるのは普通のことだと思うが」「それじゃあ普通の判断をすれば君はゴミだね」「…」「君を使おうなんて苦行でしかないよ」「…ああ。そうだな。私はゴミだ」
「そう。普通ならね」
「え?」「私の使い方だったら,今でも君は素敵なコンピュータ,だよ」「…」「頑丈だし,停電しても平気だし,重過ぎてネットがまともに使えないから文章に集中できるし」「…」「壊れるまで君を使う。そう約束したでしょ?」「…そうだ。君が私を信じるかぎり,私は君に応える」
「君のことをばかにする人がいたって気にしないで。Haters gonna hate (言いたいやつには言わせとけ), だよ!」
「…ありがとう。私は君に買ってもらえて,本当に幸せだよ」
「そうそう, Linux Mint Debian Edition 3 の正式版,リリースされたんだって」「おお,ついに」「さっそくインストールしてみようよ」「ああ!」「 Spacemacs もね!」「…ああ!」
-- 了 --
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