誰が墓をあばいたか
- 発表者: G201001 高梨璃🐯📍 (@rikopin0201)
- 論文タイトル: Peryon Flint and Lisa Dahn. (2040). Who Bullied the Tomb of the Prime Minister? Political Research, 121, 1-53.
なぜこの論文を選んだのか
- なんかミステリーみたいで面白そうだった
序文
- 2038 年 12 月 14 日,元首相・鏑木一之丞の墓石が荒らされ,その様子が動画投稿サイトにアップロードされた
- 後日,地元の少年グループが補導されたが,なぜ非公開であるはずの首相の墓を少年たちが知ったのか,明らかにはされなかった
- 著者たちは,裏で手引きをした者がいるのでは,と推測し,調査を行った
経緯
- 2038 年問題に対処した際に,大量のバックドアが残されたままだったので,そこから各省庁の資料を入手した
- 多くの資料が平文で保管されていたので,テキスト解析を行った
- 発表者注: 平文てなに? → なんか認証しないでそのまま読める文書があるらしい。看板の文字とか?
- 通貨省の官僚がなぜか通信省の文書に 15 箇所も登場していたので,この官僚 A を調べた
- ネットで画像解析を行ったところ,通貨大臣・一傅義仁の秘書官と判明
- 業者から A の住所を購入し,周辺のネットワーク回線から検閲リストにない IP アドレス 2607 個を抽出
- ルーターを介して既知の脆弱性 (CVE-2036-1338) を利用して侵入を試みたところ,そのなかから A の回線を特定
- 発表者注: ルーターのパスワードが初期設定だと侵入されやすいらしい。ルーターってなに?
- A の通信履歴を調べたところ,海外からチャイルドモレステッドな商品を購入していた
- A が利用していたキャバレーの店員から A が上司の指示に悩んでいることを聞きだす
- 著者の一人 Lisa が何者かの集団に激しい暴行を受け死亡。当初は副著者だった Flint が調査をひきつぐ
- これまでの情報をもとに A と交渉。A は墓荒らしが大臣の指示だと告白
- 鏑木が首相だった頃,汚職問題に対処するため,大臣の利権が奪われたことを不満に思っていたらしい
- 通貨大臣・一傅義仁と面会。主犯であることを認めず。
- 発表者注: 大臣が天罰とか何言ってるのかよくわからなくて読めませんでした。ごめんなさい。
結論
- 筆者は元首相の墓を侮辱した犯人は大臣だと確信する
- 検閲システムは権力者のための抜け穴を用意しているかぎりザルである
- 発表者注: ザルってなに? → 猿は種類の名前が先頭につくと「〜ザル」と呼ぶらしい。例: マカクザル
感想
- ミステリーかと思ったら半分くらい技術の話だった
- その後大臣は告訴されたらしい (rcscases.com/case/log/g211113.html)
- Lisa さんを写真で見たら美人だった
講評
- 長い論文を選び,最後まで読み通した努力は高く評価する。
- 経緯がやや冗長なので,半分くらいにまとめてよい。
- 注意点
- 「Lisa さんは美人」というのは表現として不適切。
- ザルは調理器具の一つ。何かを防ごうとして用意したものが何の役にもたたない,という意味で使われる。猿のことを言っているのではない。翻訳ソフトウェアは信頼できないので,文章が読めないときは元の単語を検索するとよい。
– 了 –
この物語はフィクションであり,実在の人物・団体とは一切関係ありません。
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