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この章では,ストーリーに進展はない。ゆえに,蛇足に興味のない読者は飛ばしてほしい。
血気はやる先輩。仲間達。嫌いなあいつら。そのなかに幼い自分もいた。自分達が全滅してでも守ろうとする覚悟だった。何を守るのかは知らない。とにかく,死んでも守る。
けれども,全員死んだ。リーンも。デインも。マルも。チッキも。リパも。ユンも。クー先生も。
全部燃えた。消えた。
あのふかふかのじゅうたんも。きれいな絵も。すてきな星空も。具だくさんのあたたかい豆湯も。
誰も知らない。優しい歌。大きな祭り。リパの衣装。みんなの踊り。
戦うって何だろうか。戦うってみんなで車にすり潰されることなんだろうか。
もう誰も伝えない。みんな死んだから。どこにもない。みんな消えたから。
ただ,私の持っていた爆弾だけが爆発しなかった。クー先生が取り替えてくれた爆弾。
クー先生,どうして泣いてるの?
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